先日はダブリンまでお芝居'The Walworth Farce'を観に行って来ました。
主演の3人は、アイルランドの大御所俳優ブレンダン・グリーソン氏とその息子たち、ドーナル&ブライアン。
(お気づきでしょうが私は今ドーナルを大プッシュ中なのです、な過去記事)
ブレンダンお父さんといえば、ハリウッド大作からアイルランドのインディ映画まで幅広く活躍し、
シリアスもコメディも安定のお芝居を見せてくれる、見た目以上に安心感たっぷりの役者さん。
弟くんブライアンは、地元アイルランドの映画やドラマで活躍している模様。
そんな親子3人の初舞台共演(映画では何度かありますね)とあり、ダブリンでは早々に話題になっていたようです。
発売日に急いでチケットを予約し、2日目のプレビュー公演を最前列で楽しんできました。
お話としては、ロンドンのElephant & CastleにあるWalworth Roadの小さなフラットに不思議なアイルランド人の親子3人がコークから移住して暮らしています。
息子2人は、外の世界から閉ざされた環境で、ひたすら家の中で芝居をするように父親から強制されているのです。
彼らが演じているのは、親戚や自分たちの小さいころなど、そしてその家族の歴史をなぞった内容となっています。
いつも決まったものを近所のテスコに買いに行かされている長男(ブライアン)が、
ある日いつものチキンではなく間違えてサラミを買ってきてしまいます。
それに激怒して暴力的になる父。そこへテスコの店員さんがフラットを尋ねてきます。
ショッピングバッグの中身が違ってたので正しいものを届けに来ただけという彼女は、閉ざされた異様な空間に迷い込んでしまうのです。
唯一の外との繋がりに触れた兄弟はこの生活を脱したいと考え、恐ろしい計画を立てます。
そこに巻き込まれるテスコの店員が目にした恐ろしい結末と家族の悲しい最後・・・ というようなお話で、完全にブラックコメディです。
私には結構難解で、2時間頭フル回転でした。
分かりやすい笑い(えっと、ドーナルが真っ白でつるつるの綺麗なお尻を丸出しにしたりだとか)から分かりにくい笑い(お母さんの死をネタにしているとか)まで、たっぷり濃い2時間。
兄弟は1人で何人もの役を演じる役(複雑・・・)なので、声のトーンやヅラを高速で替えるシーンなど、
兄弟の息がピッタリでバシっと気持ちよくはまっていましたね。女役を一手に担っていた(3人やってたぞ!)ドーナル、本当に器用で巧くてびっくり。
控えめな演技もいいけれど、彼の器用さや柔軟性が生きる映画にもっと出て欲しいなーと今後に期待しています。
お芝居って今まで年1回行くか行かないかぐらいだったので、こういう実験的なものを見ると「次も次も」と貪欲になってきます。
日本に帰ったら小劇場にハマっちゃうんじゃないだろうか・・・とまた新たな沼に落ちそうで今から怖い。
さて次の観劇はレイフ・ファインズ先生が主演の「Man And Superman」の予定です。
先日チケットの状況を見たら2~5月まで続く公演が全てSold Outで、期待の高さが伺えます。楽しみすぎるーー。
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