(ということからも、今回のアルバムがグレアム主導だったことが窺えますね!)
これはアルバムが出る前までに何とか訳したい・・・と思い、趣味でざくっと訳してみました。
前回同様、素人仕事かつまだアルバムを聴いていないので、意訳ミスなどご容赦ください。
まずは前半、1~6曲目から。
1. Lonesome Street
12年ぶりのBlurのアルバムにおいてリスナーが期待するサウンドやスタイルがそれぞれあるわけだが、ここまでドヤ顔で「Modern Life is Rubbish」と「Parklife」の間をいくような「復活じゃ!」というものになるとは思いもよらなかっただろう。「Lonesome Street」を初めて聴いた時に、あぁBlurのこんなサウンドは久々じゃないか・・・と思わずには居られないのではないだろうか。まあブラー的にふわっと言うところの、デーモンが「5:14のEast Grinstead(ロンドンより約30分の街)行きの電車」に飛び乗ることについて歌っている時にニヤつく(grinとかぶっている、いわばダジャレ)のを我慢しろよ、ということか。
「この曲には確かに親しみがあるよね、デーモンの生意気な感じのボーカルとかひねくれた童謡っぽい響きとか、全てがちょっとカオスな夜を突っ走ってきた感じに聞こえるでしょ。」とグレアムは語る。
また、この曲は百何通りもの方向にむけて放たれているようにも、バラバラの型がひとつに集まっているようにも思える。グレアムはこう回想する、「スティーヴン(・ストリート)とこの曲を聴き返したときに、『全体的にガツガツした感じにして、シド・バレット的な挿入部分を入れてみたらどうかな?』と思ったんだ。それで香港の舗装路に乗っかった時にどう見えるかということについて表す別のセクションを書いたんだ。道に突っ立って動かずにいるのに、行きたいところにどこでも連れて行ってくれるというようなね。それはレコーディングを始めるにはなんともお気楽なスタートだったよ。」
また、この曲は百何通りもの方向にむけて放たれているようにも、バラバラの型がひとつに集まっているようにも思える。グレアムはこう回想する、「スティーヴン(・ストリート)とこの曲を聴き返したときに、『全体的にガツガツした感じにして、シド・バレット的な挿入部分を入れてみたらどうかな?』と思ったんだ。それで香港の舗装路に乗っかった時にどう見えるかということについて表す別のセクションを書いたんだ。道に突っ立って動かずにいるのに、行きたいところにどこでも連れて行ってくれるというようなね。それはレコーディングを始めるにはなんともお気楽なスタートだったよ。」
2. New World Towers
オープニング・トラックの様式化された「イギリスらしさ」に続き、「New World Towers」は、実際に市内中心部にある高層ビルにちなんでいるタイトルではあるものの、レトロ・フューチャリズム的なSF性と、「大きくて白い空からくり抜いた」ようなごちゃごちゃした建物たちのイメージにより、とても「香港らしい曲」となっているように思われる。
しかしグレアムによれば、「香港らしい曲というわけでは全くないね、デーモンが香港に戻って街に居ながら歌詞をつけるまでは、ちょっとフレーズがあっただけで全く歌詞がなかったんだから。このアルバムにおいては言葉の事なんか全く考えずにやったというか、詞とボーカルは後から付いたんだよ。僕はこの曲を、SF版『グリーンスリーヴス(イギリス民謡)』っぽい感じにしたかったから、イギリスらしく尚かつちょっと狂ったようなサウンドになるように注力したんだ。」とのことである。
3. Go Out
このアルバムから最初にお披露目になった曲は、グレアムによると「愉快でも、キラキラも、いかにもブラーって感じではなかったから選んだんだ。多くの人たちがブラーのそういう曲が好きで、僕たちのことを嫌いな部類の人たちはおそらく僕らの他の曲をよく知らないんだろうな、というのは分かってる。『Go Out』はその両方の間のとこらへんにあるような気がして。つまり、軽めのサウンドのようで結構パワフルでもあるっていう。僕にとっては、僕らのやったことの無い領域なんじゃないかなという気がしてる。デーモンの声でおなじみ感はあれど、サウンド的には今までのブラーのどの曲とも違っているよね。」
4. Ice Cream Man
90年代初めのゲーム機「メガドライブ」からとったようなピコピコしたキーボード・リフから始まるちょっと変わった曲。実はこれはグレアムがデーモンのハードドライブから拝借したものだという。グレアムによると「デーモンは『GarageBand(音楽制作ソフト)』で作ったクレイジーな音源をためこんでて、このアルバムの中でもそのアイデアを使って曲を作り上げつつ、香港でやったジャム・セッションとつなぎ合わせたようなところがある。だからこの曲はこの短いコードの連続から始まり、それでスティーヴンと僕が即興ボーカルを細かく刻むことでコーラスに仕上げたんだ。」彼はまたこの「冷たいデザートのテーマ」を取り上げて、アルバムのネオン・アートワークにも反映させた。「ベースソロは子供の時にアイスクリーム・バンが流してたMr Softyの曲の中の一部ってことになってる。全く同じではないけれど、間違いなく似たような感じだよね。」
歌詞は非常に遠まわしで初めは少々ばかげているようにさえ聴こえる(『アイスクリームマンが来たよ、道の端っこに停まってるよ』)が、そこにはブラックな一面がたっぷり含まれているのだ。おそらくだが『それをテレビで見たときはまだ21歳だった』という部分は、1989年の天安門事件のことを示唆していると言えるだろう。グレアム曰く「ぱっと聴いたら愉快な曲に聴こえるけれど、その裏にはダークな真意があるってことだ。」
しかしグレアムによれば、「香港らしい曲というわけでは全くないね、デーモンが香港に戻って街に居ながら歌詞をつけるまでは、ちょっとフレーズがあっただけで全く歌詞がなかったんだから。このアルバムにおいては言葉の事なんか全く考えずにやったというか、詞とボーカルは後から付いたんだよ。僕はこの曲を、SF版『グリーンスリーヴス(イギリス民謡)』っぽい感じにしたかったから、イギリスらしく尚かつちょっと狂ったようなサウンドになるように注力したんだ。」とのことである。
3. Go Out
このアルバムから最初にお披露目になった曲は、グレアムによると「愉快でも、キラキラも、いかにもブラーって感じではなかったから選んだんだ。多くの人たちがブラーのそういう曲が好きで、僕たちのことを嫌いな部類の人たちはおそらく僕らの他の曲をよく知らないんだろうな、というのは分かってる。『Go Out』はその両方の間のとこらへんにあるような気がして。つまり、軽めのサウンドのようで結構パワフルでもあるっていう。僕にとっては、僕らのやったことの無い領域なんじゃないかなという気がしてる。デーモンの声でおなじみ感はあれど、サウンド的には今までのブラーのどの曲とも違っているよね。」
4. Ice Cream Man
90年代初めのゲーム機「メガドライブ」からとったようなピコピコしたキーボード・リフから始まるちょっと変わった曲。実はこれはグレアムがデーモンのハードドライブから拝借したものだという。グレアムによると「デーモンは『GarageBand(音楽制作ソフト)』で作ったクレイジーな音源をためこんでて、このアルバムの中でもそのアイデアを使って曲を作り上げつつ、香港でやったジャム・セッションとつなぎ合わせたようなところがある。だからこの曲はこの短いコードの連続から始まり、それでスティーヴンと僕が即興ボーカルを細かく刻むことでコーラスに仕上げたんだ。」彼はまたこの「冷たいデザートのテーマ」を取り上げて、アルバムのネオン・アートワークにも反映させた。「ベースソロは子供の時にアイスクリーム・バンが流してたMr Softyの曲の中の一部ってことになってる。全く同じではないけれど、間違いなく似たような感じだよね。」
歌詞は非常に遠まわしで初めは少々ばかげているようにさえ聴こえる(『アイスクリームマンが来たよ、道の端っこに停まってるよ』)が、そこにはブラックな一面がたっぷり含まれているのだ。おそらくだが『それをテレビで見たときはまだ21歳だった』という部分は、1989年の天安門事件のことを示唆していると言えるだろう。グレアム曰く「ぱっと聴いたら愉快な曲に聴こえるけれど、その裏にはダークな真意があるってことだ。」
5. Thought I Was A Spaceman
グレアムにとって「The Magic Whip」のカギとなるテーマは、音楽的・詞的のいずれにもあるという。「それはアルバムを通して流れる『異国感』であり、ふわふわと行き来する変なサウンドが、本当は自分が住んでて慣れ親しんでる世界にいるのではなく…どこっていうわけじゃないどこかに君はいるんだよ、という事を伝えているんだ。」
この、実はこのアルバムの中で一番長く6分以上もある曲は、まさにその通りである。
よく知らないような、もしかすると世界が滅亡した後の地球とでも言えるような一場面を見せつけられることになる。『僕らの住んでいたところは砂漠になった/僕みたいな人たちは諸悪の根源(demons)を隠し続けようとしたんだ』
「猿の惑星」的スタイルのねじれた世界の中で、名ばかりの宇宙人が探索をしている砂丘が、結局ほかでもない、6月20日に大規模なカムバック・ギグを行うロンドンのハイドパークでの一場面になるのだ、ということか。
6. I Broadcast
手に負えないあの情熱を持ち、フレッドペリーのポロシャツが目印だったあの頃のブラーへ引き戻すような、もうひとつの曲がこれである。ちょっとズレた80sポップスらしいサウンドから始まり、グレアムのジャキジャキしたギターリフがバーンと扉を開ける。
歌詞としては、「違う場所に行ったとして、そんなはずないと思っていても、そこの人たちが自分の事を知っているという状況について歌った曲だ。」とグレアムは考える。
そして、今までよりさらに繋がり合ってきている、つまり自らのアイデンティティがラベル化され、行動がカタログ化されることで、決してリアルに消えることが出来なくなってきた世界を描いているように思われる。『ほかの街の、ある側面がいいなと思う/君のナンバーと血液型を把握しているんだよ』と。
長くなるので、後半はまた追ってポストします。
この、実はこのアルバムの中で一番長く6分以上もある曲は、まさにその通りである。
よく知らないような、もしかすると世界が滅亡した後の地球とでも言えるような一場面を見せつけられることになる。『僕らの住んでいたところは砂漠になった/僕みたいな人たちは諸悪の根源(demons)を隠し続けようとしたんだ』
「猿の惑星」的スタイルのねじれた世界の中で、名ばかりの宇宙人が探索をしている砂丘が、結局ほかでもない、6月20日に大規模なカムバック・ギグを行うロンドンのハイドパークでの一場面になるのだ、ということか。
6. I Broadcast
手に負えないあの情熱を持ち、フレッドペリーのポロシャツが目印だったあの頃のブラーへ引き戻すような、もうひとつの曲がこれである。ちょっとズレた80sポップスらしいサウンドから始まり、グレアムのジャキジャキしたギターリフがバーンと扉を開ける。
歌詞としては、「違う場所に行ったとして、そんなはずないと思っていても、そこの人たちが自分の事を知っているという状況について歌った曲だ。」とグレアムは考える。
そして、今までよりさらに繋がり合ってきている、つまり自らのアイデンティティがラベル化され、行動がカタログ化されることで、決してリアルに消えることが出来なくなってきた世界を描いているように思われる。『ほかの街の、ある側面がいいなと思う/君のナンバーと血液型を把握しているんだよ』と。
長くなるので、後半はまた追ってポストします。
翻訳ありがとうございます。後半ゆっくり待ってます。
ReplyDeleteコメントいただきありがとうございます。
Deleteいつもブログを拝見していたので、嬉しいです。
稚拙な文章で恐縮ですが、後半も頑張ります!
もちろん新譜発売には間に合うようにアップしたいと思います :)